こんにちは。院長の高橋 浩です。
3月の日曜日藤本研修会のOB会に参加してきました。藤本研修会とは、歯科医師の卒後研修会で、補綴(被せもの)歯周病、歯内療法(マイクロエンド ENDODONTICS MICROSURGERY 歯を抜かない治療)矯正治療など、多岐にわたる卒後歯科研修です。日本では規模的には一番大きく、もう35年も続いている研修会です。
藤本順平先生が主催されており、一番最初に私が出席したのは13年前程。とても内容がこく、国家試験のレベルではまかないきれない知識を卒後の先生が大金?をはたいて研修にきていました。私もかけだしのころで、家賃をセーブして研修会を受けていた頃を思い出します。
その知識が今でも臨床に生きています。この藤本順平先生、とても情熱のある方で、実習中は良く叱られました。。。プライベートでも本当にたくさんお世話になり、ロマリンダ大学に留学した時も彼の紹介でした。藤本先生の弟子は、一年に約60人の卒業生を世間に送り出しています。こんなにもの多くの人を育てるのは並大抵の事ではありませんし、人を育てて行く事の難しさも学びました。
順平先生が開業時、私に送ってくれた肉筆の手紙を覚えています。
”浩、ただ数だけをこなす歯科医師になってはいけないよ。最新の機械、高級な機械が患者さんにとって良い物ではないんだよ。借金に追われるような経営をしては行けない。地味で機械が少々古くてもしっかりと基本を守り、患者のためを思って治療を続ければ、患者は必ずついて来てくれる。最初は辛いと思うが、我慢するんだ。そうすれば必ず成功できる”
手紙と一緒に送られて来た物は私たちのクリニックにある入り口の銅板のハンガ。閑古鳥が鳴いていた開業したての頃、外の風景がかすみながら何度も読み返した手紙でした。
私は順平先生から臨床に対しての姿勢、歯科医師の使命など多くを学ばせて頂きました。
一昨年は、藤本研修会コースの一つ歯内療法(マイクロエンド ENDODONTICS MICROSURGERY 歯を抜かない治療)に参加させて頂きました。このコースの講師は石井 宏先生。石井先生はペンシルバニア大学歯内療法科の専門医を取得しており、今でも良くお世話になっている先生の一人です。今年は当院の生澤先生が更なる技術取得のためこのコースに参加予定です。
藤本研修会のOB会、毎年1年に一回知識のリフレッシュのために講習会を行っております。今回はPFM、ポーセレンインレー(白い歯の詰め物)に関しての講習会でした。新しい知識も頂きましたが、藤本順平先生の情熱を沢山頂いて来た一日でした。日々の臨床で、悩んだとき、辛かった時、順平先生の事を思い出します。
高橋 浩