こんにちは。歯科医師の生澤です。
先日、文化の日に石井宏先生ら、ペンエンドスタディクラブジャパンの先生方による”世界基準の歯内療法”というタイトルの講演会に行かせて頂きました。
パンフレットに「先進国日本で行われている歯内療法は、健康に対する要求度が高くなった我が国民を満足させるクオリティーに達しているのだろうか? とりわけ専門医制度のある、その他の先進国と比較して同等の成功率を与えられているのであろうか?」とありました。石井先生がペンシルバニア大学から戻られて精力的に活動されているのは、まさにこの問題意識を根幹に持っておられるからに他なりません。
藤本研修会で教えて頂いている先生方に、復習のつもりで頭に叩きこもうと参加しましたが、また新たな知見も交えてお話頂き、大変勉強になりました。藤本研修会でご一緒の先生方も来ておられました。
さて、世界基準の歯内療法(神経の治療)とは何でしょうか。それには、まずとラバーダムと菌のいない道具を使うということです。現在の日本の歯科医療では、この2つを守らないと、世界基準のきの字も達していないということです。その上で、長年の研究論文で裏づけされた治療方法だけを行うということなのです。
実際にはいくつかハードルがあって基準に達するのが難しい歯科医院も多いと予想されますが、幸いヒロ横浜デンタルではこの世界基準の環境が整っています。そして、勉強会に喜んで送り出してくれます。実際に研究論文で裏づけされたことだけを行うというのは、とても明快で気持ちがいいものです。考え方から、一つ一つの治療行為に意味があり、明確な目的を持ちながら、治療をすすめられるからです。
冒頭から、むし歯で神経を初めてとる治療の成功率も日本では5割以下と推測される、というところからも、われわれの使命は大きいと思われます。今後も研鑽を積んで参る所存です。